従業員の給与等の対応

文責:弁護士 上田佳孝

最終更新日:2021年03月01日

1 はじめに

 会社が倒産となる場合、従業員の給与等はどのような扱いにあるのでしょうか。

2 給与

 給与の内、破産手続開始前3か月間のものは財団債権として、優先的な支払いの対象となります。
 解雇後3か月以上経過した後に破産手続き開始決定がなされると、給与の財団債権部分がなくなってしまうので、給与の未払いが続いている会社では、早めに破産手続きを進めていった方がよいです。

3 退職金

 退職金については、そのうち退職前3か月間の給与の総額か破産手続開始前3か月間の給与の総額のいずれか多い方の額に相当する額が財団債権となり、優先的な支払いの対象となります。

4 解雇予告手当

 すぐに解雇する場合には、解雇予告手当を支払う必要があります。
 破産の場合、破産手続開始前3か月間に解雇の意思表示なされた場合の解雇予告手当が、財団債権に該当するかどうかについては裁判所によって運用の違いがあります。
 また、解雇予告手当については、未払賃金立替制度の対象とならないので、未払賃金と解雇予告手当の両方を支払うことができないが、一方だけ支払うことができそうな場合には、解雇予告手当を支払い、未払賃金については、未払賃金立替制度を利用してもらうということを検討するべき場合もあります。
 独立行政法人労働者健康安全機構・未払賃金の立替払事業

5 まとめ

 このように、給料等の従業員に支払うべきものについては、破産手続きにおいても一定の保護を受けることができます。
 ただ、このような保護をうまく使い、なるべく従業員に支払うべきものを増やすには、様々なことを考慮して手続きを進めていく必要があります。
 なかなか事業を続けていくことが難しく、会社を閉めようと考えているが、従業員にはなるべく迷惑をかけないようにしたいとお考えの方は、まずは弁護士にご相談ください。
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 まずは、お気軽にご相談ください。

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